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加熱しても油断は禁物
 食中毒菌は栄養、水分、温度の条件が揃い、時間が経過すれば繁殖します。細菌の繁殖を押さえるのは、TT管理(温度と時間)です。食品の加熱や洗浄してから食べるまでの時間、その間の温度管理が菌の繁殖に重要となります。

 食品を加熱するということは菌を殺すことです。下図は食中毒菌発育と温度の関係を表したもので、食品の温度変化を冷却方法による違いをグラフにしました。調理の時は100℃で菌を殺します。しかし、管理が悪くて細菌がつくと冷却方法や保管方法によって菌の増え方に違いがでます。下図のAは真空冷却器やブラストチラーを使い強制的に冷却したもの。Bは小分けや涼しいところで冷却したもの。Cは室温に放置した温度変化です。

 20℃から50℃の温度帯にある時間は(1)、(2)、(3)と長くなりAよりB、BよりCが食中毒菌の増殖している可能性が高くなります。

  特に夏場は気温が高いので、油断すると20〜50℃の危険な温度帯に長く放置することになり食中毒の危険性が高くなります。

 温かいまま、すぐ提供出来る食品以外は、食品に生き残っている細菌が余熱により再び増殖しないように、ただちに室温まで冷却しましょう。

食品の保管方法
 室温保存:直射日光を避け、20℃以下のところで保存
 冷蔵保存:5℃以下で保存
 温蔵保存:65℃以上で保存



こらぼ2007年夏号より抜粋