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質問 インスリン分泌能はどのように調べますか? |
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回答 インスリンは膵臓ランゲルハンス島β細胞で生成・分泌され、ブドウ糖の細胞内への取り組み、エネルギー利用や貯蔵、蛋白質の合成、細胞の増殖などを促進します。生理作用としては、主として血糖を抑制する作用を有し、血糖値の恒常性維持に重要なホルモンです。 糖尿病はインスリン作用不足によって高血糖が続く代謝疾患で、1型糖尿病では膵β細胞の破壊・消失がインスリン作用不足の主要な原因であり、2型糖尿病はインスリン分泌低下やインスリン抵抗性をきたす素因を含む複数の遺伝因子に過食、運動不足、肥満、ストレスなどの環境因子および加齢が加わり発症します。 インスリン分泌には、夜間や空腹時でも一定の割合で分泌される基礎分泌と食後に血糖値や消化管ホルモンの上昇により分泌量が増加する追加分泌があります。 1型糖尿病では両者ともに低下・消失しており、2型糖尿病では主に追加分泌が遅延・低下しています。 内因性のインスリン分泌能は以下のような方法で評価できます。 ◆インスリン分泌指数 75g経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)で、負荷後30分の血中インスリン増加量を血糖値の増加量で除した値をインスリン分泌指数といい、インスリン追加分泌のうち初期分泌能の指標となります。 ◆C-ペプチドインデックス(CPI) C-ペプチド(CPR)はインスリンが膵β細胞で合成される際にできる副産物で、インスリンと同程度の割合で血中に分泌されるため、インスリン分泌の指標となります。 ◆24時間尿中CPR排泄量 ◆血中CPR 参照「インスリンとC-ペプチドの違いと使い分けを教えてください」 ◆HOMA-β 空腹時血糖と空腹時インスリン値をもとに残存した内因性インスリン分泌能を推定します。
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