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レジオネラ

 1976年に米国フィラデルフィアのホテルで開催された在郷軍人会の参加者やホテル周辺の通行人など221人に、原因不明の重症肺炎が集団発生しました。この原因調査によって、肺炎はこれまで報告のなかった新種のグラム陰性杆菌による感染症であることが明らかになり、在郷軍人会(Legion)をとってレジオネラ症という病名が付けられました。

 レジオネラ症は、レジオネラ属菌が原因で起こる感染症で、健康な成人が発症することはまれで、乳幼児や高齢者、体力や免疫力が低下している人がかかりやすい傾向があります。ただし、人から人への感染はありません。

 レジオネラ属菌は土壌や河川、湖沼など自然界に広く生息しており、生育に適した20〜50℃の水が停滞あるいは循環する冷却塔、循環式浴槽や噴水などの修景施設では、高率に生息しています。また、他の細菌や藻類などから必要な栄養分を吸収したり、アメーバなどの原生動物に寄生したりして、生存・増殖しています。

 家庭内でできる予防法は、循環式浴槽を使用している場合、浴槽の全換水を週1回以上定期的に行ない、ぬめりや汚れを十分に洗浄することです。また、加湿器を使用する場合は、こまめな水の交換、清掃を行うと良いでしょう。

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こらぼ2008年冬号より抜粋