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質問 食事による中性脂肪、コレステロール検査値への影響は? |
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回答 血液中の中性脂肪(TG)は、食事から吸収されたカイロミクロン(外因性)と肝臓で合成されたVLDL(内因性)に主として含まれ、筋肉や脂肪組織に運搬されています。食物として摂取される脂肪の大部分は中性脂肪のため、直接影響して中性脂肪値は増加し、食後4〜6時間でピークとなります。 また、飲酒でも中性脂肪が高くなります。アルコールは肝臓に運ばれてアセトアルデヒドと水素に分解・解毒されますが、このアセトアルデヒドが脂肪の分解を抑え、同時に中性脂肪の合成を高めてしまいます。中性脂肪合成のピークは、アルコールを飲んで12時間後といわれています。 さらに、アルコールと脂肪を同時に摂取すると12時間以上経っても中性脂肪の増加がみられます。 一方、総コレステロール(TC)やHDLコレステロール(HDL-C)、LDLコレステロール(LDL-C)は食後の採血でも影響はほとんどないといわれていますが、カイロミクロンの増加で低値に測定されます。 よって、朝食だけでなく、前の晩遅くまで食事をしたり、アルコールを飲んだりした場合は中性脂肪値が高値、コレステロール値が低値となる場合があり正しく評価できません。 正確な血清脂質の測定には、検査前日の高脂肪食や高カロリー食を慎み、禁酒し、12時間以上絶食後の早朝空腹時の採血が必要です。
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