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質問
抗ミュラー管ホルモン(AMH)検査とは何ですか?

 AMHは、分子量140kDaのTGFβスーパーファミリー(細胞増殖抑制因子)に属する糖タンパクです。
 
 現在の日本では、6組に1組の夫婦が不妊に悩んでいるといわれています。妊娠するために重要なポイントの1つが、体内に原子細胞と呼ばれる「卵子」のもとがどれくらい残っているのかということです。AMH検査は卵巣の中に残っている「卵子」の数の目安、つまりは卵巣予備能を知ることができる検査です。
 
 女性の卵巣内には卵子のもとが保存されており、排卵に向けていくつかの卵子のもとが育ち始めると、卵胞からAMHが放出されます。このAMHの値を測ることで原子細胞がどのくらい残されているのかが推測できます。つまりは、AMH値が低ければ卵子の数が少なく、高ければまだ多くの卵子が残されていることになります。
 
 AMH値は個人差が大きく、AMH値が低い場合、卵子の数が少ないことは示唆されますが、身体に異常があるというわけではありません。卵子の質が良ければ自然妊娠・出産する人もおり、AMHの値が低いから妊娠の可能性が低いというわけではなく、妊娠の可能性のある期間が限られているということを示しています。そのため、AMH検査で正しい身体状態を知ることは1人ひとりにあった適切な治療選択やライフプラン設計を行う上で、参考にすることができます。
 
表.抗ミュラー管ホルモン(AMH)基準値

性 別 基準値(ng/mL)
男 性 0.77〜14.5
女 性 20〜24歳 2.00〜12.5
25〜29歳 1.95〜10.7
30〜32歳 0.64〜14.2
33〜35歳 0.89〜8.31
36〜38歳 0.40〜6.92
39〜41歳 0.11〜7.26
42〜44歳 0.07〜4.13
45〜49歳 1.52以下

 
〈参考〉
・AMH普及協会 AMH読本