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C3、C4とは何の検査? 臨床的意義を教えてください。

  C3、C4は補体第3成分、補体第4成分のことで、血中に最も多く存在する補体成分です。補体とは主に肝臓で産生され、細菌の侵入などをきっかけにして連鎖的に活性化する血漿蛋白でC1〜C9の9成分と各種の反応因子があります。感染防御や炎症などの生体防御である抗原抗体反応によって活性化され、抗原抗体複合物や細菌の表面成分などに反応してマクロファージなどの食作用を亢進させ、炎症・溶菌・溶血反応などを引き起こし、生体防御において重要な役割を果たします。生体内で抗原抗体反応が起こると補体が消費されることから、全身性エリテマトーデス(SLE)などの自己免疫疾患では補体が消費され低下します。また補体が低下すると細菌を排除する能力が低下します。

 補体の測定には、活性を指標とする血清補体価(CH50)と蛋白量として補体成分を測定する方法があり、日常測定されるのがC3とC4です。

 CH50は血中補体活性の総和を示すことから、一部の補体成分の機能あるいは蛋白量の低下があると低下します。よって血清CH50が低下していた場合は、次にC3とC4を測定します。C3、C4がともに低下している場合は肝硬変などによる補体産生の全般的低下の可能性、あるいは免疫複合体などによる強い活性化による消費の亢進が考えられます。後者の代表例としてSLEがあり、疾患活動性の有用な指標となります。

 CH50が異常低値を示しC3、C4がともに正常であった場合は、採血後の低温における補体の活性化(cold activation)の可能性があり、37℃血清あるいはEDTA血漿を用いて再検します。慢性C型肝炎やクリオグロブリン陽性の患者血清でみられます。血漿CH50も低値の場合はC3・C4以外の補体成分欠損を疑います。

CH50(50% hemolytic complement activity):一定の赤血球の50%溶血に必要な補体活性量を示す。

表.CH50、C3、C4による鑑別疾患

CH50 C3 C4 主な疾患・病態
肝硬変、全身性エリテマトーデス、悪性関節リウマチ
正常 急性糸球体腎炎、血液透析、C3欠損症
正常 血管神経性浮腫、C1インヒビター欠損症、C4欠損症
正常 正常 補体のcold activation、C3・C4以外の補体欠損症
関節リウマチ、リウマチ熱、血管炎症候群、感染症等の炎症性疾患、悪性腫瘍、多発性骨髄腫、原発性胆汁性肝硬変症

【参考】
・臨床検査ガイド2015年改訂版、文光堂