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アレルギー症状があるのに特異IgEは陰性(クラス0)でした。なぜですか?

 アレルギー性疾患の診断では、問診が非常に重要です。季節性の有無、症状の好発場所、ペットや食物の関与などを確認することでアレルゲンを絞り込むことができます。しかし、アレルギー症状があり、問診・臨床症状等から原因アレルゲンと疑われた症例に対し、特異IgE検査を実施した結果、陰性となる例は1割程度あると報告されています。その原因として

1.血中特異IgEが上昇していない
 症状の発現部位にはIgE抗体が存在していても血液中にはまだ十分に存在しないためと考えられます。幼児では低い抗体価でも症状が出るため、注意が必要です。

2.別のアレルゲンが原因
 サバやイカ、タラなどの魚介類を食べた後にじんましん等の即時型アレルギー症状を起こした場合、実際にはこれらの魚介類ではなく、魚介類に寄生しているアニサキスが原因である場合があります。摂取した魚だけでなく、アニサキス特異IgEも一緒に検査します。
 喘息やアレルギー性鼻炎の原因検索では、通年性としてハウスダストやダニ、季節性として花粉の特異IgEを検査されますが、これらに陰性でゴキブリやガ、ユスリカなど昆虫のみが原因でアレルギーを引き起こした報告があります。昆虫特異IgEの陽性率は高く、原因アレルゲンとして増加しています。

3.IgE抗体が関与しない仮性アレルゲン
 アレルゲンそのものではなく、アレルギー反応を起こす化学伝達物質(ヒスタミン、セロトニン、アセチルコリン等)が多く含まれるものを仮性アレルゲンといい、これが体内に入るとIgEを介さずにアレルギーに類似した症状が発現します。仮性アレルゲンとしてよく知られているものにはサバ、マグロ、イカ、エビ等の魚介類やホウレンソウ、トマト、ナス、ヤマイモ等の野菜、ワイン、チョコレート等があります。

 アレルギー性疾患の根本的な治療はアレルゲンの除去・回避です。そのためには原因となるアレルゲンを早期に発見することが重要です。特異IgE検査は原因アレルゲンの検索に有効です。

  センターセットは陽性率の高い特異IgEを組合せています。

【参考】
・アレルギーハンドブック Phadia