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質問 APTTが延長する要因と検査の進め方を教えてください。 |
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回答 APTT(活性化部分トロンボプラスチン時間)は内因系凝固機能の検査で、PT(プロトロンビン時間)との組合せにより止血機能のスクリーニング検査として術前管理や出血の原因検索などに重要です。 また、未分画ヘパリン(抗凝固療法)のモニタリングや凝固因子インヒビター、ループスアンチコアグラント(LA)等の循環抗凝血素の検出など様々な目的で実施されています。しかし、PT-INRとは異なり、標準化された測定ではなく、試薬メーカーやロット、測定機器により測定秒数が変動します。さらに、凝固因子に対する反応性やヘパリン、LA感受性は試薬ごとに異なり、同一検体であっても測定結果が大きく乖離することがあります。 APTT等の凝固検査は採血手技が大きく影響するため、採血から検査にいたるまで手技的な誤りがないかどうかを確認し、問題があれば再採血を行い検査します。
検体採取に問題がなく、抗凝固薬の影響も否定された場合、PT延長が伴っているかどうか確認します。APTTのみ延長を認めた場合、内因系凝固因子欠損(量・質の異常)なのか、血液凝固反応を阻害する物質(循環抗凝血素)の存在なのかを鑑別します。
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