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質問 リポ蛋白分画の検査法の違いを教えてください。 |
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回答 脂質異常症と診断された後、リポ蛋白分画によって高脂血症のタイプ(表現型分類)ないし低HDL-コレステロール血症を決定します。 高脂血症のタイプはリポ蛋白の増加状態によって分類され、I型はカイロミクロン(CM)、IIa型はLDL、IIb型はVLDLとLDL、III型はレムナント、IV型はVLDL、V型はCMとVLDLが増加した病態です。 リポ蛋白は脂質と蛋白の複合体で、脂質含量が多いと比重は低く(軽く)なり、蛋白含量が多いと比重は高く(重く)なります。血清中のリポ蛋白はその比重によって軽いものから、CM、VLDL、IDL、LDL、HDLに大別されます。リポ蛋白の粒子の大きさはCMが最も大型の粒子で、比重が重くなるに従い粒子サイズは小さくなり、HDLは最も小型の粒子です。また、リポ蛋白はその表面に存在するアポ蛋白のアミノ酸残基を反映して陰性に荷電しています。この陰性荷電はLDL、VLDL、HDLの順に増加し、CMはほとんど荷電が認められません。 リポ蛋白分画は粒子サイズや荷電といったリポ蛋白の持つ特性を活かしてリポ蛋白を分離・分析する検査です。 リポ蛋白分画定性はアガロースゲル電気泳動法によって主として荷電で分画します。ブロードバンドの検出に優れ、III型高脂血症の判定には必須です。 リポ蛋白分画精密はポリアクリルアミドゲル電気泳動法によって主として粒子サイズで分画します。ミッドバンド(レムナント)とsmall dense LDLの検出に優れています。 どのリポ蛋白が増加しているかが判明すれば、およそ原因が分かります。高脂血症のタイプ分類は、食事療法や薬剤の適応を決めるのに用いられています。
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